池袋Bar OasisのBlog

池袋・バー・Oasisのオーナーと林 (元上田店長と元スタッフ児玉くん)のつぶやき

イチローズモルトのMy樽の第ニ弾

1月29日

Oasisと池袋エールハウスのメンバーで秩父蒸留所に見学に来ました。前回は2020年の1月に来ました、久しぶりの見学です。

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先ずは第一蒸留所から。

訪れる度に新しい情報で更新されていきます。

前回来た時には第二蒸留所が完成した頃で、あれから2.3年。大きな設備で行われるウイスキー造りの第二蒸留所での製造が順調に行われる様になって、こちらの第一蒸留所では創業当初からの小規模の設備で何を造るか。そう。よりクラフトウイスキーをという想いで益々イチローモルトの魅力を磨きあげていました。文章by林店長

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第一蒸留所で造られるウイスキー

最近では原材料の大麦を地元の秩父や埼玉の物など中心に70%程の国産モルトを使用したウイスキーにチャレンジしてるようです。

まだまだ100%国産でとは難しいようですが、より地場の。国産のクラフトウイスキーを意識してます。そしてお初にお目にかかったモルト「アスカゴールデン」どのようなイチローモルトの味になっていくんでしょ。楽しみです。


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それぞれの大きさに粉砕された麦芽はビール造りのように釜で麦汁を造っていきます。

ビール造りと違う事はホップをつかわないという事位で大体麦汁造りは似てるなぁと。辺りに香るのは発酵してるパンのような穀物の甘い香りが漂ってました。

一番麦汁と二番麦汁の合計2000リットルをミズナラの木でできた発酵槽へと。


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こちらの発酵槽に移されています。

始めは酵母を入れて発酵。後半は乳酸菌発酵。

現在ではすっかり少なくなってしまった木製の発酵槽。管理も難しいので中々使いにくそうではありますが、昔ながらの日本酒のように地場の生きてる菌を大事にしたり、このミズナラ秩父の乳酸菌がつきやすいとか。

これもイチローモルトの味わいの核ですかね。

タイミング良く発酵途中を見せて頂けました。青リンゴのような爽やかに甘酒のような甘い麹の様な香りも。綺麗でウットリしちゃいます。

発酵槽の上部にはぷろぺらの様なものがゆっくり回り泡を切って溢れださないように。

美しい泡だなぁ。香りも良いし。

こちらの発酵槽で冬の現在では8日間の熟成で現在味わいを試しておりました。

季節によって発酵時間も異なるウイスキー造り。

一定の温度管理がされてる室内でないので面白くもあり、また見極めもまた大変そう。


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そうして造られた麦汁を、こちらのポットスチルで蒸留します。蒸気を使った間接加熱方式です。

 


発酵槽一つ分の2000リットルを蒸留していきます。こちらのポットスチルは当時では一番最小の大きさのものらしいですね。煙突のくびれの短さと角度が小さいながらも強い味わいのウイスキーを使っています。

 


銅製のポットスチルには、蒸留の際のオフフレーバーの硫黄の様な香りを銅イオンが中和してくれる役割も担ってくれるみたいですねー。


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当日蒸留したてのニューメイクをアロマテイスティング

実際に使われる香りのクリーンで良いアロマの「ハート」

また蒸留初期の香りの荒い「ヘッド」の部分と香りや味わいが抜けたような最後の方の「テール」

こちらを蒸留される方は見極めていきます。

そんなこんなで僕らにも分かりやすく見極めのタイミング辺りのものを並べて頂きました。

結構香りの変化がありましてね。勉強になります。

 


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第一蒸留所の倉庫も見学

 

 

 

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そして第二蒸留所へと車で移動しました。

もう規模の大きさが全然違う‼︎

超近代的で何もかもが大きい〜

麦汁の仕込みに使う麦芽は2トン。

 


麦芽粉砕の時も豪快な作業です。

1トンの袋を2トン分吊るして粉砕

一万リットルの麦汁を仕込みます。

第一蒸留所の2000リットルに対しおよそ5倍かぁ〜。圧巻です

こちらの麦汁を造る釜も近代的。

上は枠組みは真鍮で銅せい。下はステンレスといった可愛いフォルムであります。


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また下のステンレスの横の部分には中の様子が見える小窓も。

麦汁の醸造中の様子や麦芽の層も見れちゃう。

 


そうして造られた麦汁を発酵槽に移します。

第一蒸留所ではミズナラの木ですが、第二はナント「フレンチオーク」


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こちらにはそれぞれ一万リットルの麦汁を。

丁度発酵途中のものを嗅がせて頂きました〜

こちらはライトピートのもので、フルーティーで甘い香りの中にフンワリとピートのアロマブーケが包んでいるような素敵な香りであります♪

 


こちらの出来上がった麦汁を蒸留していきます。

今日はタイミングよく蒸留中‼︎


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第二蒸留所のポットスチルは10000リットルの麦汁を蒸留します。第一蒸留所の5倍。

どちらもそうですが、一度の仕込み分の麦汁をそのまま蒸留で完結できる仕組みになってます

 


こちらではガスバーナーを使い直火蒸留。

加熱温度がスチームの間接加熱よりは高くなっちゃうというので、蒸留釜の中にはゆっくりとチェーンのような物を回して加熱しすぎる温度を少し逃して温度管理をしてるそうでした。

耳をすませば確かに時折ジャララと。

 


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そして貯蔵庫も見せて頂きました。

今回の目的の一つ。鈴木オーナーが秩父ウイスキーの樽を一つ購入しておりまして、そちらの様子を見にきました。そしてオーナーが樽にサインを入れて「美味しく育ちますように」と皆で願掛け

 

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入口にボチボチ近めの3段目。

ここでどんな味わいに育ってくれるのか

何年後かのお楽しみです。


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そして新しい第七貯蔵庫も見せて頂きました。
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いやぁ。規模の大きさが凄い♪

もう圧巻で言葉が。。。

樽が適度に動かせるようにローラーの仕組みも備わって超近代的です。

他の貯蔵庫では基本地面が土のヒンヤリと適度な自然の湿度を保てるクラシカルな造りに対してのこの倉庫感‼︎

中にはワインカスクのものやビールカスクウイスキーも。またブレンデットに使う海外の様々な原酒の樽なども貯蔵してました。

そんな様々な原酒を同じ秩父の貯蔵庫で数年過ごす事によって、同じ釜の飯を食べた物同士で協力し合って美味しいウイスキーに調和させると、中々面白い事も仰ってましたが本当素敵な物語です。

さてさて次は樽工場へとまた移動しました。


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樽の修理や製作等を主に行う場所です。

外にはミズナラの丸太や加工した木材を乾燥させてる所など、木材加工現場さながらです。

 


ミズナラの木は毎年旭川でのオークションに参加して選びぬいたものを使用してるそうで。

真っ直ぐとした状態の良い物は現地で切り分け加工。ねじれや曲がりのあるものは秩父に持ち帰り加工してます。

およそ1本のミズナラの木で使えるのは3割程度とか。樽にして1樽分。ひぇ〜ですよ。

貴重なんです。

ミズナラの樽には導管というのが多く、それが端から端まで繋がってたりすると樽を組み上げてウイスキーを入れたらストローの様に漏れてきちゃう事もあるみたいで中々大変みたいです。

それでもミズナラの木がおりなす特徴的な味わいや香りの為に試行錯誤で樽造りを行ってます。

 


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中々の濃い時間を過ごさせて頂いた後に、噂のアスカゴールデンを使ったニューポットと我らがOASISグループの樽のウイスキーの一年熟成の味わいを試飲しました。
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ライトピーテッドのこちら。1stバッチのバーボン樽で熟成されたウイスキーです。

まだまだ1年ではありますが、淡く色味も付いてフローラルに優しくピートのブーケ。

あの第二蒸留所の発酵槽の香りにも似た華やかでオイリーなニュアンスも。充分美味しく皆期待を高めました♪ とりあえずこの一本。

OASISに持ち帰っております。

 


盛り沢山の秩父蒸留所見学。

丁寧にご案内頂きました三澤さんとスタッフの皆様。誠にありがとうございました。

 


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そしてイチローモルトのMY樽を確認して熟成1年の原酒を試飲しました。良い仕上がりですね、これからが楽しみです。第一弾のイチローモルトのMYカスクもとても良いボトルになりましたので引き続きこちらの樽も期待したいです!
ブレンダーの三澤さん、ご案内を色々とありがとうございました!とても勉強になりました!

 

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最後はハイランダーイン秩父にて打ち上げ。


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お疲れ様でした!