常連のお客様が購入されたローズ社のライムコーディアルを持ってきてくださいました。
チャンドラーのロンググッドバイにおけるマーロウの友人のテリーレノックスのセリフ、
「ギムレットにはまだ早すぎる」
は有名です。
作中では「本当のギムレット」についての会話もあります。
『我々は〈ヴィクターズ〉のバーの隅に腰掛けて、ギムレットを飲んだ。「こっちには本当のギムレットの作り方を知っている人間はいない」と彼は言った。「ライムかレモンのジュースとジンを混ぜて、そこに砂糖をちょいと加えてビターをたらせば、ギムレットができると思っている。本当のギムレットというのは、ジンを半分とローズ社のライム・ジュースを半分混ぜるんだ。それだけ。こいつを飲むとマティーニなんて味気なく思える」』
1930年に出版されたハリークラドック著サヴォイ・カクテルブックにあるギムレットのレシピにも、
『 バローのプリマスジン1/2、ローズのライムジュース(コーディアル)1/2、ステアしてグラスへ、必要に応じて氷』
とあるそうです。
今現在入手可能なプリマスジンを冠するものはほぼペルノリカール社の41.2度のもののみ。
バローとはビーフィータージンの創業者の名前。
100年ほど前の「本当のギムレット」を今再現するとしたら、ビーフィータージン47度あるいはネイビーストレングスと言われる高度数のジンなどを使用するのが近いかと思われます。
今回は雰囲気重視でプリマスジン41.2度を使用しました。
通常のギムレットに比べて淡く緑色がかり、味は甘くまろやかながらもライムの酸味がちょうどよく飲みやすいギムレットに仕上がりました。
プリマスジンとローズのライムコーディアルの在庫のある内はオアシスで「本当のギムレット」が提供可能です。ご興味のある方はお声がけください。