タイトルの「いわき」「マラソン」というキーワードでピンと来た方!
お久しぶりです。2014年元日まで約3年間(エールハウス時代も含めると約6年間)オアシスのカウンターに立たせて頂いていました、元スタッフの児玉です!
突然ですが、今回タイトルにある「第8回いわきサンシャインマラソン」という福島県いわき市で開催されたマラソン大会に参加した際のレポートをお伝えするべく、オアシスのマスター鈴木さんの許可をいただき、ブログを書かせていただきます!
BARという場所は、毎夜様々な方が訪れます。俗世を一旦切り離し、お酒と音楽に満たされた空間で、一時の休息を経て、また明日を迎える、、。
私も3年間、BARオアシスのバーテンダーとして、その夜のお供をさせていただきました。そして、数々の出会いと、今でも繋がる様々な方々との縁を持たせてもらいました。
今回の「いわきサンシャインマラソン」も、その中の縁の一つがキッカケとなっています。
思い返せば、2011年3月11日
東日本大震災、
日を追う毎に、鮮明となる被災地の惨状。自分の中で大きくなっていく被災地への想い、、。
不思議な物で、そんな時に、偶然ご来店いただいた方が、いわき市のお客様、Bさんでした。
Bさんと何度かお話させていただく中で、「いわきには、とっても良いマラソン大会があるんですよ」「興味があったら是非!」と、当時東京マラソンに落選した私に、サンシャインマラソンの存在を教えてくれました。
帰宅し、早速エントリー。そして今に至ります。
「いわきサンシャインマラソン」の初参加は2012年2月の第3回大会から。実は、そこから毎年欠かさずに参加しています!
※初参加の時にも大会レポート書いてます↓↓
http://d.hatena.ne.jp/baroasis/20120313/1331663259
今回で通算6回目の「いわきサンシャインマラソン」参加です!(第5回大会は記録的大雪で中止になってますが)
いつもの如く、前置きが長くなってしまいましたが(笑)早速、大会レポートです!
2017年2月12日
いわき入りは前日の11日、ホテルで一泊し、専用シャトルバスでスタート会場まで向かいます。
実は今回、サンシャインマラソンには、オアシスの常連様と一緒に参加しました。
ハイ、走れる営業マンことOさんです!
私がマラソンを走り始めてから、オアシスで会うたびに誘い続けて、でも断られ続け、それでも誘い続けていく内に、気付いたら一緒に走るようになっていました(笑)
今やOさんもサブ3.5ランナーです。もう一緒にサブスリー目指すしかないですね!
そして、今回はもう一人、特別な方と一緒に走る機会に恵まれました。
その方は、NHK仙台放送局アナウンサーの大嶋 貴志さん!
http://www.nhk.or.jp/sendai/caster/shousai/oshima.html
http://www.nhk.or.jp/sendai-blog/100/5100/
大嶋さんは学生時代の陸上経験(インターハイ出場!?)を活かし、現在ご自身が出演されている「ウィークエンド東北」という番組内で「オーシマが走る」というコーナーを担当されています。
そこでは、東北各地で開催される様々なマラソン大会(時にはトレイルランニング)に出走し、その大会の魅力、そして、その地の「今」を走りながら伝えるという事をなさっています!
なぜ一緒に走る事になったのか?
ここもオアシスから生まれた縁で繋がっています。
今回、大嶋さんが初めて「いわきサンシャインマラソン」を走るにあたって、震災以降、想いを持って大会に参加しているランナーと一緒に走り、そこから見えてくるモノを伝えたい!という事で、条件に該当するランナーを探していたところ、先に登場した、いわき市のBさんからのご紹介で、大会をご一緒する事となりました。←一緒に走るといっても第一折り返し地点の約17kmまでですが。
本当、人生どこで何が繋がるか分かりませんね!
一緒にいわき遠征に参加していただいた常連のOさんに関しても初参加になるので、スタートからゴールまで最高の非日常を楽しんでもらいたいです!
大会当日の天気は快晴!風は冷たかったけど、走ってるとちょうど良いくらい!
まさにサンシャイン!
AM9:00、号砲とともに一斉にスタート!
スタート地点のいわき陸上競技場から、鹿島街道に入り、まずは南下します。
今回は並走する大嶋さんが、取材をしながら走るという事で、キロ7分のペースで刻んで行きます。
次第に周囲も同じようなペースのランナーが多くなり、混雑も緩和されてきました。
大嶋さんが走るのは担当番組内の「オーシマが走る」というコーナーの撮影も兼ねています。
撮影という事は、カメラがなければ成立しませんね、、。
実は大嶋さんの他にも撮影の為、ディレクターさん、カメラマンさんも一緒に走ってます、、。 機材持ちながら!
タフですね、ある意味別の競技になってませんか?
過去の大会参加賞Tシャツを着用しているランナーを見つけては、声をかけ、取材をします。
当たり前ですが、一人で走っていれば、沿道の声援に応えることはあっても、見知らぬランナーに走りながら声をかける事なんてまずありません。
取材の最中は、やや後方でその光景を見ていましたが、
ランニングクラブ等、チームで参加している方々、一人単独で想いを胸に、人知れず黙々と走っている方、参加形態は違えど、共通する部分は、「被災地への想い」、それを「現地に来て」「走る」ことによって伝えているという事、
いつもと違う速度で、いつもと違う景色の中でこそ聞こえてくる声。
、、何だか嬉しくなりました。
走っている最中、私自身も大嶋さんと多く話しました。
震災翌年の初参加から現在まで、変わってきた景色、変わってきた想い、ひとつひとつの質問に記憶を遡り、ひとつひとつ答えていく。
体は前に進みながらも、頭は過去を見つめるという不思議な感覚でした。
会話を交わしながら、ペースもキロ7分でイーブンに刻み続け、気付けば海岸線。
永崎海岸です。
いわき市は東北に位置しながらも、太平洋を望む温暖な気候が特徴的な地域です。
その象徴ともいえる水平線を見渡すスポット。
、、なのですが、震災以降は津波対策の一環で、海岸線には防潮堤が建てられ、そのほとんどが見えなくなりつつあります(あくまで、コース上の部分です)
それでも、防潮堤の一部は盛土され、その側面には防災緑地として等間隔に苗木が植えられていました。
この苗木が立派に育つ頃にはきっと、新たな美しい景観を作ってくれることでしょう!
そんな景色を楽しみつつも、着々と距離を重ね、あっという間に第一折り返し地点の江名港へと近づいて来ました。
潮香る風に乗って、遠くから賑わう声が響いてきます。
次第に視界にも色鮮やかな世界が飛び込んできます。
ここ、第一折り返し地点の江名港は、この大会切っての応援スポット。
地区の住民の方々がたくさんの大漁旗と共に、太鼓演奏、よさこいなど、力強い応援でランナーに活気を与えてくれます。
そして、江名地区の応援には、地元の方々に混ざって遠方からの応援団体も加わっています。
埼玉県所沢西高校!
西高は震災後、学校を挙げて被災地の為にボランティア活動を行おう!ということで、当時、津波被害を大きく受けた、いわき海星高校の、瓦礫撤去、大破した校舎の清掃などに駆けつけ、以降も海星高校が甲子園出場した際は、吹奏楽部のない海星のため、代わりにスタンドで応援演奏を買って出るなど、当時から今に至るまで、地元住民、学校との交流を続けているそうです。
いわきサンシャインマラソンの応援演奏も、その一環で、毎年熱い演奏を江名港で響かせてくれます!
大嶋さんもしっかりと取材をしてました!
地元住民の方、埼玉県所沢西高校の学生さんへの取材も終えると、またゴールへ向かって走り出します。
今回、自分自身のいわき市への想い、毎年マラソンに参加している中で見えてきた変化などインタビューされて、それを言葉にして発するという事で、改めて整理できた部分もあり、大変貴重な時間を共有できたと思いました!
走りながらだったし、慣れない事だったので、ちゃんと対応できていたのか不安ですが、、、
※ちなみに、番組「ウィークエンド東北」は東北地区6県のみでの限定放送なので、その他地域では視聴できません。(後日、収録DVDを送っていただけるそうなので、ご興味ある方がいらっしゃれば、オアシスまでお持ちしますよ!)
そして、大嶋さんとはここでお別れです。
お互い、無事完走できるよう、固い握手を交わし、私が先を進みます。
少しずつペースを上げ、一旦キロ4:30で落ち着きます。
海岸線復路を風を感じながら走る。
天気が良くてとっても気持ちがイイ!
程なくして中間地点を通過。
その先にはコース中一番の難所である激坂が待ち受けます!
頂上にあるマリンタワーを目指し登坂します。
振り返っても、傾斜がきつすぎて皆さん歩いてますね、、
でも頑張って登ります!
コース一番の難所の後には、一番のご褒美が待っているのです!
頂上に辿り着けば、多くのランナーが!
いわきの特産物を振る舞う給食コーナー!
イチゴにトマト、おにぎり、全てを贅沢に頬張ります!
地獄の後の極楽、、 まさに飴と鞭ですね!ニクい演出です(笑)
全てを胃に収めるまでは歩きながら進みます。
そうすると眼前には、、
太平洋を一望するオーシャンビュー!
好天のため、とっても綺麗な空と海。ゆっくりと深呼吸します。
お腹も気持ちも満たされ、再び走り出します。
登った後には下りがある、登ってきた分を一気に下ります。
しばらくは平坦な道をイーブンペースで進み、途中ゴール地点のアクアマリンを通り過ぎます。
小さなフラガールがフラダンスを披露
カモメたちも応援してくれています
活気のある応援を受けたアクアマリンを後に、脚の違和感もなく無事30キロ地点を通過!
そのまま、第二折り返し地点の待つ臨海工業団地エリアに突入します。
工業地帯なので、今までに比べると寂しい感じは否めません、、
細かいアップダウンや、地味に脚に響く長く緩い坂が続きます。
黙々と走っていると、反対車線に見覚えのあるランナーが、、、
Oさんじゃないですか!
実はOさん、肋骨にヒビ入ってる状態での参加だったのですが、、 何だか軽快に走っております。
すれ違い様にハイタッチ!表情から楽しんで走っている様子が伺えました。(良かった!)
ハイタッチで元気を再注入し、その勢いのまま第二折り返し地点に到着!
空が大きいです
少し進んだ先には、、
温かいコンソメスープでした!
公式エイドではない、私設エイドです。テントの奥ではセッセとスープの補充を行っていました。
こういった部分は、地方市民大会ならではの良いところですね!
コンソメスープをいただいた後にもすぐに別の私設エイドが
豚汁!
エイドのすぐ横に設置された椅子に座って、皆さん豚汁を味わっています。
私も立ち止まり、ゆっくりと味わいました!
ふと、自分がマラソン走っている最中だった事を思い出して、再び走り出します(笑)
ペースが遅い分、まだ与力はありますが、それでも35キロを過ぎたあたりから、さすがに脚も痛み出します。
無理せず、一歩一歩刻んで進みます。
1キロ、また1キロ。コース上の距離表示から残りの距離を逆算します。
あと2キロ、あと1キロ、、。
遠くにゴールゲートが見えてきました、さあラストスパートです!
ぐんぐんとゴールが近づいてきます。
比例して沿道の応援も一気に増えます!
笑顔でゴール!
タイムを気にせず、時間いっぱい大会を楽しめました!
振り返って一礼。
大会を楽しめたのも、大会に関わった全ての方々のお陰。感謝の一礼ですね。
そのまま完走者経路を進むと、恒例のフラガール(フラお母さん?)から手作りレイのプレゼント。
そして、ボランティアスタッフの方に足の計測チップを外してもらいます。(至れり尽くせりですねぇ)
先にゴールしていたOさんとも合流し、お互いの完走を称えます。
完走者に振る舞わられた、サンマのつみれ汁!美味しかったぁ!
ふと、横に目をやれば、途中応援してくれていた(思い込み)カモメたちも、羽を休めていました。
その先にあるアクアマリンふくしまを眺めていたら、最後のランナーがゴールしたとアナウンスの声が聞こえてきた。
今年も無事に大会が終わりました、、。
ブログのタイトルにあった「いわき ステキ 半世紀」とは今大会のサブタイトルです。
いわき市市政が施行されて、ちょうど50年という事で、区切りの年としてサブタイトルに付きました。
以前の大会にも、第3回大会から続くサブタイトルが付いていて、
「日本の復興をいわきから」
前回大会までは「復興」というワードが入っていたのです。
そして、今回の大会からは、その「復興」の二文字が取れました、、。
新たなスタート。
失った大切なモノは、どう足掻いても返ってきませんし、その記憶は色褪せる事はないと思います。
大事なのは変わっていく事、そして変わらずにいる事。
どっかの歌の歌詞にもありましたっけ。
いわきサンシャインマラソン。これからも、体が動くかぎりは、参加し続けたい大会です!
県外参加者は前泊必須ですが、とってもオススメできる良いマラソン大会ですよ!
今回も、とっても長文ブログとなってしまいましたが(笑)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また、別の機会で登場するかもしれませんが、
とりあえずは、以上で「第8回 いわきサンシャインマラソン大会」のレポートとさせていただきます!!